
どうも、nickです。
木曜の音楽レビューの時間です。
今回紹介する楽曲はこちらになります。
今回は岸田繁作曲の「交響曲第1番」を紹介します。
岸田氏は人気バンド「くるり」のボーカルとして活躍されています。
本作品はロックバンドの音楽家が作曲したオーケストラ作品という、かなり珍しい作品となっています。
しかし、曲の内容はしっかりとクラシック音楽になっております。
なので、くるりのファン以外の方でも楽しんで聴くことのできる作品であると思います。
作曲者について

岸田 繁(きしだ しげる、1976年 – )は、日本のミュージシャンです。
彼はロックバンド、「くるり」でボーカリスト兼ギタリストを担当しています。
つまり、クラシックの音楽家ではないのです。
「くるり」というバンドについては、かつてラジオで聞いた「ばらの花」のアーティストだなー、ぐらいの押さえでした。
岸田繁氏のTwitter
くるりのTwitter
作品紹介
そんなポップス畑の彼が、なぜ交響曲という真逆のジャンルの音楽を作曲することになったのでしょうか?
岸田氏は、2007年にウィーンでのレコーディングなどを契機にクラシック音楽への興味が深まっていきました。
そして、2016年に京都市交響楽団の委嘱によって日本国内のロック・ミュージシャンとしては異例のオーケストラ作品を書きおろすことになりました。
その時に作曲されたのが「交響曲第1番」になります。
今回聴く音源は京都交響楽団が始めてこの曲を演奏会で演奏した時のライブ録音になります。
楽曲の内容ですが、ちゃんとクラシック音楽になっています。
ロックバンドの方が手がけるオーケストラということで、気をてらった物になるかと思いきや、割と古典的な雰囲気の曲となっています。
前回紹介した菅野祐悟氏の作品とは真逆の方向性となっています。
1楽章
対位法的な導入から始まる1楽章。
この時点ですでにロックアーティストが手がけた作品であることを忘れてしまう。
曲は穏やかに進んでいき、終盤に盛り上がりを見せ終息する。
2楽章
少し怪しさを感じるスケルツォ。
トランペットのフレーズがいい。
3楽章
3拍子の舞曲風の楽章。
クラリネットのソロが美しい。
重く切ない楽章。
4楽章
五音音階風の軽快な旋律が印象的な楽章。
祭囃子(?)を追わせるようなカスタネットやクラリネットとフルートの独特な不協和音が効果的に使われている。
5楽章
本作品は一般的な4楽章構成の交響曲ではなく、5楽章まである交響曲となっています。
穏やかで幅の広い楽章。
最後は雄大に締めて曲が閉じられる。
全体を通して聴くと、ロマン派時代の交響曲の雰囲気に近いかなと思いました。
これをロックバンドのボーカリストが書いたとはにわかには思えない作品となっております。
まとめ

今回のまとめは次のようになります。
・本作品はロックバンド「くるり」のボーカリストの方作曲した交響曲である
・本作品は京都市交響楽団の委嘱によって作曲された異例の作品である
・楽曲はロマン派時代雰囲気となっており、ロックバンドらしからぬ内容の交響曲となっている
本作品はCDだけでなく、MP3での市長やストリーミングでも聞くことができます。
興味がある方はぜひ購入されてみてください。
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MP3、ストリーミング↓
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