
どうも、nickです。
月曜の書籍レビューの時間です。
今回紹介する書籍はこちらになります。
今回は柿沼忍昭氏の「食禅 〜心と体をととのえる「ごはん」の食べ方〜」レビューします。
本書には、禅宗の食事に対する考え方書かれています。
本書を読むことで、食事と禅の関係がわかり、食事の時間をマインドフルネスの時間にかえる方法がわかります。
生産性をあげたいビジネスマンだけでなく、あらゆる人たちに読んでいただきたい内容となっています。
食事に「禅」を取りいれるべき3つの理由

nickが本書を読んで感じた、現代人が食事に「禅」を取りいれるべき3つの理由は次のようになります。
・自分と向き合う時間が増える
・黙食こそ最高のソリューションである
・よく噛んで唾液を分泌させる
順を追って解説していきます。
自分と向き合う時間が増える

著者の考える食事の際の心がけは次のように語っています。
食べものを前にして、何のために食べるのかを考える。そのときに、『五観の偈(ごかんのげ)』はよい指針となります。じっくりと、ながめてほしいと思います。
柿沼忍昭:食禅 心と体をととのえる「ごはん」の食べ方
五観の偈を現代語訳したものは、次のようになります。
- この食事がどうしてできたかを考え、食事が調うまでの多くの人々の働きに感謝をいたします。
- 自分の行いが、この食を頂くに価するものであるかどうか反省します。
- 心を正しく保ち、あやまった行いを避けるために貪など三つの過ちを持たないことを誓います。
- 食とは良薬なのであり、身体をやしない、正しい健康を得るために頂くのです。
- 今この食事を頂くのは、己の道を成し遂げるためです。
禅宗の僧侶は、食事の前にこの五観の偈を唱えてから食事をするそうです。
五観の偈の中で、特に4と5については僧侶でなくても意識すべきことではないでしょうか?
なぜ、なんのために食事をするか?
ぜひ自分に問いかけながら食事をしてみて下さい。
黙食こそ最高のソリューション

nickは、黙食こそが最高のソリューションであると思っています。
なぜなら、食べながらにして坐禅(マインドフルネス)を行うことができるからです。
黙って食事をするということは、食べることもまた坐禅と同じ修行だということのほかに、食べものと真摯に向き合い、それに対する感謝をかみしめるという意味もあります。 黙って食べるということは、当然のことながら、食事中の僧堂では音を立ててはいけないということです。
柿沼忍昭:食禅 心と体をととのえる「ごはん」の食べ方
なお、マインドフルネスの効果については、次のような効果が期待されます。
- うつ状態の緩和
- 不安の減少
- ストレス耐性の向上
- 集中力・記憶力の向上
コロナ禍をきっかけに、黙って食事をする「黙食」が注目されています。
食事は楽しく、コミュニケーションを取りながらするものだという意見もあるかと思います。
しかし、nickは改めて昭和の時代のような(?)黙って食事をすることも、決して悪くないと思います。
黙って食べることで、自分と向き合う時間が増えます。
現代社会において、1人で静かになれる時間というのは貴重な時間だとnickは考えます。
普通に生活していたら、眠りにつくわずかな時間しかないのではないでしょうか?
子どもであろうと大人であろうと、自分と向き合う時間は大切な時間だと思います。
食事に飲み物はいらない?

本書の中で著者は、現代人の食事の仕方について警鐘が鳴らされています。
それは、食事の際に飲み物を飲みすぎているという点になります。
日本料理の代表である懐石料理で、最初に水が出てきたという話は聞きません。本来、日本料理は、食事のときに水は飲みません。汁物がついているせいもあるでしょうが、きちんと咀嚼すれば唾液が分泌されるわけですから、水がなくても飲みこめるはずです。 しかし、外国料理というか、より正確にいえばファミリーレストランなどの外食産業の影響で、いまは食事のさいに水が出てくるのは当たり前のようになっています。もしかしたら、現代人は水やお茶やジュースがないと、ものが食べられないようになってきているのかもしれません。 ということは、食べものをよくかまずに、水分で流しこんでいるということになります。
柿沼忍昭:食禅 心と体をととのえる「ごはん」の食べ方
よく噛んで食べることによって唾液がたくさん分泌されます。
唾液が少なくなると、抗菌作用や自浄作用が低下し、むし歯や歯周病になりやすくなるほか、口臭や粘膜の感染症、味覚障害、嚥下障害などの原因となるそうです。
かつては「よく噛んで食べなさい」などとよく言われましたが、唾液による健康効果だけでなく、禅の考え的にも大切なことであると思います。
それは、よく噛んで食べることで食事に時間をかけ、1人の時間を増やすためであります。
nickは物心ついた時から、飲み物を飲みながら食べるとことをしていませんでした。
単純に、喉が詰まったり、食べずらさを感じなかったためです。
しかし、家族にも友人にもかなり珍しがられた経験がありました。
日中は食事に時間を割くことも難しい方もいるかと思います。
ですが、今後の健康のためにも飲み物を飲まずによく噛んで食事をしてみることをおすすめします。
まとめ

今回のまとめは次のようになります。
・禅宗の僧侶は、食事の際にも「禅」の修行を行っている
・五観の偈の内容は、現代人に足りていないとを気づかせてくれる
・黙食をすることで、食事の時間もマインドフルネスの時間にかえることができる
・よく噛んで食べることは、健康面だけでなく「禅」」の考えとも強く結びついている
マインドフルネスの効果は科学的にも立証されているものが多く、Googleなどの企業でも取り入れられております。
食事をしないという方はいないと思います。
本書を参考に、食事の時間もマインドフルネスの時間にして生産力をあげたり、自分と向き合う時間を増やし、充実した人生を目指しす助けにして下さい。
本書は電子書籍でも読むことができますので、お好みの形式でご覧になってください、
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