
どうも、nickです。
書籍レビューの時間です。
今回紹介する書籍はこちらになります。
今回は森博嗣氏の 〜「やりがいのある仕事」という幻想〜 を紹介していきます。
本書はやりがいと仕事に関する著者の考えをまとめた本になります。
ですが、今回は書籍の内容から大人のずるさとモノとの向き合い方について語っていきます。
やりがい幻想から考える2つのこと

今回本書からの引用を踏まえて語る内容は、次の2つになります。
・大人はずるい
・広告は見ない、買えないものは買わない
順に解説していきます。
大人はずるい

1つ目は「大人はずるい」なります。
これは大人がつい子どもに対して言ってしまいがちな発言への筆者の警鐘が含まれています。
大人の子供に対するずるい発言

大人のずるさに関して、森氏は本書で次のように述べています
しかし、どうも大人は、「仕事は大変なんだ」と苦労を語りたがる。そうやって、大人という立場を守ろうとしているのだ。
森博嗣:「やりがいのある仕事」という幻想
森氏は、ここから子供への「仕事は大変」とか「仕事は尊い」という刷り込みが始まってしまうと述べています。
ここで考えたいのは、「大人と子どもの違いはなんなのか?」になります。
仕事をするのが大人で、勉強するのが子どもなのでしょうか?
立場上の上下関係はありますが、人間としての上下関係など本来はないのです。
それでも「大人の方が大変なのだ」とか「仕事をしていない子どもの方が楽じゃないか」などと思う方もいらっしゃると思います。
ですが、子どもは子どもで大人とは違う困難を抱えているのです。
学校を辞めるのは簡単ではない

本書で森氏が子どもより大人の方がラクであることを、次のように述べています。
大人の何が楽かといって、仕事は辞められるが、子供は学校は辞められない。また、事実上、子供の自由で学校は選べない。大人は仕事を選べる。これだけを取っても、子供の方が過酷である
森博嗣:「やりがいのある仕事」という幻想
「そんなことはない」と思われる方も多いと思いますが、子どもは自力で学校を辞めることはできません。
仮に子どもが登校拒否を強行したとしても、担任などの大人たちがまとわりついてきます。
周りの大人は、あまりに簡単に子供に対して「学校がそんなにイヤならやめればいい」と言い過ぎな気がします。
大人がしている仕事だって、なんのストレスもなく簡単に辞めている方は少ないのではないでしょうか?
ずるい大人にならないために

では、ずるい大人にならないためにはどうしたら良いのでしょうか?
nickが考える、意識すべき方法は2つあります。
- 子どもとの関係は対等である
- 日本は儒教の影響を強く受けている
子どもとの関係は対等である
1つは、これは子どもとの向き合い方になりますが、子どもと大人の関係は対等であると考えることになります。
これはあくまで、「立場が違うのであって関係は同じ人間として対等であるべきである」という考えになります。
立場が違うとは、上司と部下の関係、生徒と教師の関係など肩書き上の関係を指します。
この立場は、あくまで社会通念上の上下関係でしかありません。
肩書きがなければ、お互いはただの人間同士にしかなりません。
社会的な肩書きを抜きにして、子どもと接するようにしてみてください。
日本は儒教の影響を強く受けている
歳上をや立場が上の人を敬うべきである。
これは大昔に中国から伝わってきた儒教の教えの影響が強いです。
儒教の考えは学校や部活動、会社など多くの組織の根幹となっています。
つまり日本は、年齢や立場で上下関係を意識しやすい社会なのです。
儒教の考えを否定はしませんが、儒教の教えが強力な上下関係を作っていることを押さえておいてください。
アメリカなど儒教の考えの影響のない国では「敬語」という言葉そのものがないこともあります。
日本的な上下関係が絶対正しい。
そうは思わないようにしてください。
広告は見ない、買えないものは買わない

もう1つ考えたいことは「広告は見ない、買えないものは買わない」です。
広告は購買意欲を刺激する

広告について本書には次のような一文があります。
「最近よくこの宣伝を見るね」というものは、「売れていないのだな」と受け取ればまずまちがいない
森博嗣:「やりがいのある仕事」という幻想
売れていないから宣伝する。売れているから宣伝する必要がなくなる。
ごく当たり前のことのように聞こえますが、このことに気づいて生活していた方は多くないのではないでしょうか?
氏の意見は、広告の基本的な考え方になります。
買えないものは買わない

また森氏は次のようにも発言をしています。
買えないものは買えないのだから欲しくもならない、という当たり前の生活だった。
森博嗣:「やりがいのある仕事」という幻想
お金がなければモノは買えない。
すごくシンプルな考えですが、これは本質をついていると思います。
ですが、現実には手元にお金がなくても借金やローンという形で自分が持っている金額以上のモノが買えてしまえます。
本来買うことのできないモノを買えてしまうのは不自然なことではないでしょうか?
なぜ周囲の方は、家や車などを買わせようとするのか?
よく注意して考えていきたいものです。
買わなかったこと後悔はほとんどない

みなさんはモノを買わなかったことで後悔したことはあるでしょうか?
nickはほとんどありません。
むしろ、買ってしまった後悔の方が多いと思っています。

nickは最近サイドテーブルを買って使ってみたが、3日で使わなくなってしまいました。
いいと思ったのですが・・・大失敗(T_T)
みなさんは買った後悔、買わなかった後悔。
どちらの方が多いでしょうか?
モノやお金から解放されるためには?

では、実際にモノやお金から解放されるためにはどうすればいいのでしょうか?
nickが考える方法は次の2つになります。
- 広告は見ない
- 借金、ローンは組まない
広告は見ない
1つは広告は見ないになります。
具体的に広告を見ないためには、次の方法が考えられます。
- テレビを見ない
- SNSを見ない
- 広告ブロッカーを使う
テレビのほとんどはCMや番組の宣伝になっていますので、テレビを見ないだけで広告から離れることができます。

nickはテレビを捨てて2年が経ちますが、そのおかげで物欲が減りました。
テレビがなくて特に困ることもありません。
また近年、SNSを通した追跡型の広告がよく目につきます。
これらの広告は有料のサブスクに加入するなどすると広告が消えたりします。
また広告ブロッカーのアプリを使うことで、WEB上の広告を表示しないようにすることもできます。
検索をすると多くの広告ブロッカーがありますので、自分の持っているデバイスに合わせたブロッカーを使ってみてください。
借金、ローンは組まない
当然ですが、借金やローンは組まない方がいいです。
借金やローンで支払った方が最終的な支払額は多くなります。
手元にある以上の買い物はしない、できないと判断した方がいいでしょう。
借金やローンを組んで家や車が安心して買える方は、今の日本ではほんの一握りの方々だけができることだと思います。
コロナ禍も未だに収まらない日本において、借金やローンはとてもリスクが大きすぎる行動だと思います。
まとめ

今回のまとめは次のようになります。
・大人は子どもに対して無意識にずるい発言をしてることを自覚する
・広告を見ないように生き方をチューニングすることで、不必要な買い物を減らすことができる
森博嗣氏の考え方はかなりサッパリしており、氏のファンからの質問に対しても本書ではかなり冷めたアドバイス(いい意味で)がなされております。
例)

やりたいことが山ほどあ流のですが、そのための時間がありません

やりたいことがあるのなら、言い訳を考えてないでやればいいと思う。

ノマドワーカーについてどう思われますか?

どうも思わない。個人の自由なのでは?
また森氏の考え方にはミニマリズム通ずる部分もあるのが、nick的にはポイントが高いです。
本書は電子書籍でも読むことができますので、お好みの形式でご覧になってください。

いかがだったでしょうか?
他にも音楽のレビュー、や旅の写真も紹介しております。
よろしければそちらもご覧ください。
ツイッター、インスタグラム、YouTubeチャンネルも宜しくおねがいします。
( `Д´)/ジャマタ
※このほかの書籍レビューは↓からどうぞ。

コメント