【月曜の書籍レビュー】落合博満氏と吉井理人氏、両名の「コーチング」の考え方に迫る!

教育
nick hosa
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どうも、nickです。

月曜の書籍レビューの時間です。

今回紹介する書籍は、以下のとおりです。

  1. コーチング〜言葉と信念の魔術〜(落合 博満)
  2. 最高のコーチは、教えない。(吉井 理人)

コーチング〜言葉と信念の魔術〜(落合 博満)

選手としては3度の三冠王、中日ドラゴンズ監督としては8年間で4度のリーグ優勝、すべての年でAクラス入りを果たす実績を残した落合博満氏のコーチングに対する考えをまとめた書籍です。

選手や監督としての活躍が目立ちますが、本書を読む限り落合氏が最も優れているのはコーチングの能力であるとnickは思います。

臨時コーチとして選手を指導する事になった時、落合氏は次のように選手に語ったそうです。

チーム全員が集まったところで挨拶をしてくれと言われたが、私の第一声は「こちらからは何も教えません。聞きたいことがあれば来てください」だった。相手が何を望んでいるのかがわからないうちは、こちらも何を話していいのかがわからない。質問されたことに関して、それなりの方法論を教えることはできても、「これをやりなさい」と、こちらからは言えない。だが、これが教える側にとっても、また教えられる者にとっても理想に近いコーチングのあり方なのではないかと考えている。

コーチング〜言葉と信念の魔術〜(落合 博満)

何も教えないのかよ!と思う方もいると思いますが、大事なことは相手が何を望んでいるのかわからないうちにあれこれ指導するべきではないということです。

自身の過去の経験などから「こうするべきだ」とついつい指導内容を強要してしまいがちですが、何がその人によってベストであるかは人とそれぞれなので、その人に合った指導をしなければならないことを示唆しています。

「自分がなんとかしなければいけない」という気持ちが強すぎると、極端な指導に繋がります。体罰がいい例ですね。

バッティングについては、落合氏を持ってしても「答えはない」と語られていることから、物事には答えがないことのほうが多いのかもしれません。

また、指導者の心がけとして落合氏は次のようにも語っています。

指導者は、最終的にやるのは本人なのだということを常に忘れてはならない。そして、どんな方法で育てるにしても、選手本人とよくコミュニケーションをとり、納得して打ち込める環境をつくってやりたい。

コーチング〜言葉と信念の魔術〜(落合 博満)

イギリスのことわざに「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」ということわざがありますが、それに近い考え方だとnickは思いました。

これは指導する側だけでなく、選手側の姿勢にも関わることだと思います。

自分がどうしたいのか、どうなりたいのかがなければ、たとえ高名な方の指導があったとしても自分は変えられないということだとnickは考えます。

出会う人や環境も大事ですが、まずは自分どうしたいのか、どうなりたいのか、そのために環境を変えたり出会う人を決めたりしなければなりません。

教える側、教わる側両面において重要なことが書かれた1文です。

オッチまたどこかで監督かコーチかやんないかなぁ・・・と切望するnickなのでした。

最高のコーチは、教えない。(吉井 理人)

日本ハムやソフトバンク、現在は千葉ロッテの投手コーチとして活躍されている吉井理人氏のコーチング論に関する書籍です。

吉井氏の投手コーチとしての実績は言わずもがなですが、本書を読むことでそのコーチングに対する考え方の深さがわかります。

本書の中で吉井氏は、コーチングに対する基本的なスタンスを次のように語っております。

重要なのは、常に選手を観察することだ。観察し、その変化に敏感にならなければならない。選手の課題は、極端に言えば日々変化する。その課題が技術なのかメンタルなのかによって、ステージをあちこち移動していく。ある選手が、あるステージにとどまり続けることは、基本的にほとんどない。

最高のコーチは、教えない。(吉井 理人)

よく観察をするという点は落合氏の考えとも一致する点であります。

選手の状態(技術的あるいは精神的)をよく観察し、把握できないと適切な指導、声掛けはできないとのことであります。

吉井氏はこの徹底した観察と声掛けによって、選手のモチベーション、能力を上げていっておられます。

もうひとつ、吉井氏はコーチがやってはいけないこととして次のことを上げています。

コーチがやってはいけない最大の失敗は、コーチが発した言葉で選手を混乱させることである。相手が理解できない言葉で、相手に何かを伝えても意味がない。

最高のコーチは、教えない。(吉井 理人)

端的にいうと、余計なことは言わないということなのですが、これはなかなかむずかしいです。(´Д`;)

nickも楽器の指導をしていて、「いらんこといってしまったか?」と思ってしまう場面は多々あります。

指導する側の発言で指導された側が混乱してしまうことがあれば、指導した意味がなくなってしまします。これは絶対に避けなければなりません。

上司が部下に指示や指導する際も同じだと思います。

現実に、上司の指示、指導によって現場が混乱することは多々ありますが・・・

余計なことを言わないということは指導者だけでなく、組織の上に立つものの心がけとしてとても大事なことであるとnickは思いました。

吉井さん・・・日ハムに帰ってこないかなぁ・・・(´。`)


両者のコーチングの共通点は、①選手をよく観察すること ②指導を強要しないこと ③選手の意思を尊重するの3点にあるとnickは思いました。コーチングはスポーツのコーチだけでなく、ビジネスや子育ての場に置いても有効性があると思います。みなさんの生活の役に立てれば幸いです。より詳しく知りたくなりましたら、ぜひ本書を手にとって読んでみて下さい。


nick hosa
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( `Д´)/ジャマタ

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