
どうも、nickです。
月曜の書籍レビューの時間です。
今回紹介する書籍は以下になります。
今回は真下直子氏の誰も教えてくれなかった音楽教室運営〜生徒さんが20年30年通い続ける音楽教室の秘密〜を紹介します。
本書はピアノ教室運営者だけでなく、学校関係者の方にも読んでいただきたい内容となっております。
それでは解説していきます。
理想の教室像はなんなのか?

筆者が音楽教室の運営において、最も大切であると語っているのが、理想の教室像をハッキリさせるということです。
自分がこんな教室にしたい、またはこんなレッスンを提供していこうと「理想の教室像」を明確にイメージができてはじめてあなたの理想の生徒さんを集めることができるのです。
真下直子:誰も教えてくれなかった音楽教室運営〜生徒さんが20年30年通い続ける音楽教室の秘密〜
この、理想の教室像がハッキリしないと教室のカラーに合わない生徒まで集めてしまい、教室運営に悩みが多くなってしまうことになると筆者は語っております。
自身が理想とする教室に合った生徒を集めていくことが、長く音楽教室を運営していく極意となります。
そのためには、自身の強みがなんであるかを深堀りしていくことが必要になります。
それはピアノの演奏技術だけでなく、ピアノ以外の要素を組み合わせる(本書ではカフェや占いなどが例に挙げられています)など、独自性を出すヒントも書かれております。
生徒を集める前に、教室のコンセプトをハッキリさせましょう。
生徒は選んだ方がいい?

しかし、「指導する生徒を選ぶ」なんてことに抵抗感を感じる方もいるかと思います。
このことについて詳しく説明していきます。
誰でも彼でも生徒にするのは良くない。
生徒を選ぶという点について、筆者は次のように語っています。
生徒さん側は、年齢もニーズも条件もバラバラなのに教室側が「うちはどんな料理でも言っていただいたら生徒さんに合わせてなんでも頑張って作りますよ」というスタンスではなかなか自分自身の強みを出していけないですし、理想の生徒さんや自分の事を好きな生徒さんに囲まれていないので何年も生徒さんからの様々なオーダーを聞いているうちにあなた自身が疲れてきて悩みます。
真下直子:誰も教えてくれなかった音楽教室運営〜生徒さんが20年30年通い続ける音楽教室の秘密〜
長く音楽教室を続けるためには、自分自身が疲れ果ててしまわないことが大切であると筆者は言っています。
そのため、先の理想の教室像から外れてしまう生徒は受け入れないほうがいいと言うことになります。
一見、生徒を選ぶなんてと思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、大事なことは理想の教室像に合う生徒さんに、自身が持っているエネルギーを全力で注ぐころが大切なのです。
そうすることで、同じような生徒さんが口コミ等で勝手に集まってくるようになると、筆者は言っております。
合わない生徒は必ずいる
これはビジネスにおける話ですが、ある飲食店でクレームを出す客を出入り禁止にしたところ、まともなお客さんが増え、集客が3倍になったそうです。
これは飲食店の例ですが、音楽教室にも同じことが言えると思います。
楽しくピアノが弾ければいいのか?またはコンクールので結果を出すためにバリバリ練習させるのか?
極端な例かもしれませんが、これだけでも生徒選びは2択になります。
自分がどのような目標をもって生徒に指導するのか?
ここをハッキリさせて生徒を集めなければ、指導そのものがストレスになってしまいます。
指導をするのにストレスを感じていては、肝心のレッスンにエネルギーを割けなくなってしまいます。
そして、自分自身だけでなく生徒さんにもストレスを与えてしまうことになります。
お互いのためにも、指導する側のスタンスをハッキリさせておくことが、長い目で見たときにはより良い関係を結ぶことができるのです。
nick的雑感「あなたは、生徒さんの身近な他人の大人の中で、何番目の存在だと思いますか?」

カギ括弧の言葉は本書からの引用になります。
この本は、音楽教室だけでなく、学校(特に私学の中学、高校)に先生などにも読んでもらいたいです。
なぜnickがそのように思うのか?理由を説明していきます。
その学校はどのような目標に向けて活動するのか?
特に高校以上の学校からになると思いますが、その学校が何を目標に教育活動を行っていくのか。
これが明確である必要があります。
国公立合格者を多数輩出?商業、工業などの就職のためのスキル?低学力の支援サポート?部活動で学校を盛り上げたい?
様々あると思いますが、これらの目標に合わせた生徒募集が必要だと思います。
それは学力だったり、進路に対する意識、部活動への熱意など様々挙げられるかと思います。
本書の例にもあるように、ただひたすら生徒を集めて入学させるのは良くないとnickは考えます。
なぜならば、学校が設定した目標に合わない生徒が入学してきてしまうからです。
これは、先の音楽教室の話にもあるように、最終的に教員にとっても生徒にとってもストレスになってしまい、肝心の目標達成に向けて全力でエネルギーが割けなくなってしまいます。
これはどちらにとってもいいことではありません。
時には排除することも必要?
先程のクレーマーの件ではないですが、時には迷惑な生徒を排除できるシステムや決断力も必要ではないかとnickは思います。
高校や大学は義務教育ではないですからね。(事実上、義務化されてるようにも思えますが・・・)
学校が掲げる目標の妨げとなる行動を取ってしまう生徒は別な学校に移ってもらうなど、学校が求めていない生徒をきちんと排除できることも大事なのではないかと考えます。
その方が、最終的にお互いのためになるかと思います。
何よりも、1番被害を受けるのは学校が掲げる目標に感化して登校することを選んでくれた生徒になります。
結果的にどちらの指導も中途半端になってしまいます。
このことは、学校経営を長い目で見たときには大きなマイナスとなってしまうとnickは考えます。
今の学校に通い続ける以外の選択肢も必要!
様々な理由があると思いますが、生徒はある程度目的があって日々学校に登校していると思います。
それでも、今通っている学校に合わない生徒というのはは必ず出てきます。
そのときに、生徒が学校に合わせるのか、別の環境(学校)に移るのか?
それは、生徒本人が決めるべきであると思います。
高校生以上の生徒であれば、それくらいのことは自分で決断させるべきであると思います。
音楽教室の例と同じことです。
学校や保護者は、どうしても引き止めに走ってしまいがちです。
場合によっては退学して就職を薦めるというのも選択肢の一つであると思います。
大人が本当にやるべきことは、子どもににあった選択肢を提示することではないでしょうか?
大人達は子どものサポーターであれ!
筆者が長年ピアノ教室を運営していく中で、子供と保護者の関係について思うことの中に、親のエゴで子どもがピアノが嫌いになってしまうケースが時折見受けられるそうです。
特に、小学生の高学年や中学生にもなってくると、子どもの意思が明確に現れてきます。
例えば他の習い事に興味が出てきたり、部活動との両立などが挙げられます。
最終的にピアノを続けるかどうかは子どもが決めることです。
仮にピアノを辞めたとしても、新しく興味が湧いたことに子どもが打ち込んでくれるのであれば、それで良いのではないでしょうか?
保護者や子どもを見守る大人たちがやらなければいけないことは、子どもが興味を持って取り組んでいることをサポートしてあげることです。
決して子どもたちの興味関心を潰してしまってはなりません。
大人が子どもにとっての「ドリームキラー」になりやすいということを覚えておいて下さい。
大人たちの価値観は、子どもたちが大人になった時にはもうすでに古い価値観となっていることが多いです。
まずは子どもたちに、思ったことを思ったとおりにやらせてみて下さい。
そして場面場面で子どもたちに選択肢を与え、子どもたちに道を選ばせてあげて下さい。
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