どうも、nickです。
中高生のための音楽理論。和音の第4回になります。
今回は転回形という原型以外の和音の形の解説になります。
以前までの記事をご覧いない方は↓からどうぞ。
原型以外の和音の形
今まで見てきた和音というのは、次のような形でした。
しかし、和音の配置は次のようなパターンもあります。
このように、第3音が下にくる和音の配置を第1転回形と呼びます。
このように、第5音が下にくる和音の配置を第2転回形と呼びます。
これらの配置の和音の判別は一旦飛ばしていました。
今回は転回形の和音の判別方法を解説していきます。
転回形和音の判別方法
では、転回形の和音を解読するにはどうすればいいのでしょうか?
次の楽譜を例に説明していきます。
転回形の和音を解読する手順は3段階あります。
- 音名を解読する。
- 解読した音名を元に和音の原型に書き直す。
- 書き直した和音を元に和音を判別する。
音名を解読する
まずは楽譜に何の音が書かれているのかを調べます。
楽譜に書かれている音名は以下の通りになります。
和音の原型に書き直す
次に、調べた音名を元に和音の原型に書き直していきます。
先ほどの楽譜を和音の原型に書き直すと以下のようになります。
このように、音名を変えずに団子の状態に書き直せないかを調べる作業になります。
書き直した和音を元に和音を判別する。
最後に、書き直した楽譜を読んで和音を判別していきます。
すると、次のように判別できます。
なので「ファ、ラ、ド」は長三和音であることがわかります。
転回形であっても、音が増えても同じ和音
以上のことから、転回形であっても和音の種類は変わらないということがわかります。
また、音が3つ以上になっても
ト音記号とヘ音記号にまたがった場合も同様になります。
まとめ
今回のまとめは次のようになります。
・団子の状態以外にも和音の形があり、それを転回形と呼ぶ
・転回形の和音を判別するには、1度和音の原型に書き直すといい
・転回形や、音の数が4つ以上であっても、同じ和音の種類として扱う
「転回形であっても、和音の種類は変わらない」という考え方が理解できると、後々解説する予定のコードネームについての理解が早まります。
作曲家編曲においても重要な考え方になりますので、興味のある方はキッチリと押さえておいてください。
次回は4種類の音を使った和音の解説をします。
いかがだったでしょうか?
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( `Д´)/ジャマタ
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