【価値観】学校の価値観には御用心!学校的価値観に染まりすぎないための3つの方法とは?

人生
nick hosa
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どうも、nickです。

月曜の書籍レビューの時間です。

今回紹介する書籍はこちらになります。

今回はちきりん氏と梅原大吾氏の対談本、「悩みどころと逃げどころ」レビューします。

本書はプロ・格闘ゲーマーと社会派ブロガーという異色の組み合わせによる、学校教育に対する対談本となっています。

どちらも教員経験がないにも関わらず、彼らの対談は教育について深く掘り下げられた対談となっています。

学校が退屈だと思われている方、現役の教員の方が読まれると面白く読めると思います。

学校的価値観とは?

本書を読んでいると「学校的価値観」という言葉がよく目につきます。

100点取った人が偉いとか、偏差値が高い人が偉いといった「これができれば褒められます」的な学校的価値観が刷り込まれてしまうと、何にでもわかりやすい基準があると思い込んでしまって、「どうすれば評価されますか?」って聞くような人になっちゃう。そういうコトを続けてると、マーケットが何を評価してるのか、自分で気づく能力が失われてしまうんです。

ちきりん、梅原大吾:悩みどころと逃げどころ

これ以外にも、結果ではなく頑張りが評価される成績が良ければ多少ずるくてもいい学歴がすべてなどが学校的価値観として本書では取り上げられています。

しかし、これらの価値観は社会では通用しないことも多いと述べられています。

学校的価値観との社会の価値観の違いを、ちきりん氏は自身のエピソードを語られています。

私が働き始めた頃の話なんですけど、ある朝いかにも「私は徹夜しました」みたいな状態で上司に資料を持っていったことがあるんです。化粧もせず髪の毛もぼさぼさで。そしたら、「その顔なに? もしかして徹夜して頑張ったことをアピールしたいの? 悪いけどここは学校じゃないから、そんなことには何の意味もないよ。資料の出来だけが問題なんだから、おまえが徹夜したかどうかなんて何の関係もないよ」って言われたんです。

ちきりん、梅原大吾:悩みどころと逃げどころ

学校で教わるような「これさえできれば上手くいく」なんてことは社会に出ると通用しないことはよくあります。

結果が全てであったり、評価される軸が違っていたり、その企業や上司が求めることは様々あります。

学校的価値観に染まりすぎてしまうと、社会に上手く適応できなくなってしまうだけでなく、最悪鬱などのメンタルに支障きたしてしまうようにもなってしまいます。

学校的価値観に染まりすぎないためには?

では、このような学校的価値観に染まりすぎないためにはどうすればいいのでしょう?

そこで、学校的価値観に染まりすぎないための方法を3つお話ししたいと思います。

その3つとは、以下の通りです。

  • 疑問を持つ力
  • 時には逃げる
  • 多様性を認める

順に説明します。

疑問を持つ力

梅原氏は自身のエピソードを交えて次のように語っています。

実はゲームの世界でも、日本人は〝疑問を持つ力〟が足りないんです。ファンからの質問でもその差は歴然としてて、アメリカ人の質問のほうが圧倒的におもしろい。「あなたの動画を見てると、この部分の動きが他のプレーヤーより非効率に思える。それなのにあなたが一番、勝ってる。ウメハラさんが一見非効率に見える動きをするのはなぜですか? やっぱりそこに強さの秘密があるんですか? それとも単に好みの問題ですか?」みたいに、アメリカ人の質問は感心するほど具体的だし、深いんです。 ところが日本人からの質問は、「僕は思うように勝てません。どうすれば勝てるようになりますか?」みたいな質問ばかり。格闘ゲーム自体は、日本のほうがレベルが高いのに。

ちきりん、梅原大吾:悩みどころと逃げどころ

日本の学校では、理由もなく「あれをしなさい」「これをしなければならない」などと言われることが多いと思います。

お二方は、学校とは「考える力」をつけるための場所であるにもかかわらず、このようなことが横行していることが問題であると話しております。

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nickは教員時代のことを振り返って、心当たりのあることがいくつかあってドキッとしてしまいました。

梅原氏は小学校の時に「なぜ黒板係が必要なのか?」と言う疑問を担任に質問したりしていたそうです。

このように、素直に疑問を持つことは決して間違いでありません。

ですが、「そんなことは考えなくていいからやれ」と、子供を思考停止にさせているのは大人の方であることを、肝に銘じてください。

時には逃げる

梅原氏は若干17歳で格闘ゲームの世界チャンピオンになりました。

ですが、本当に自分のしたいことがゲームなのか疑問に持ち、一時期格闘ゲーム界から離れ麻雀や介護に勤しむ時期がありました。

結果的に梅原氏は「自分にはやっぱり格闘ゲームなんだ」と思えるようになったそうです。

自分自身に対しても疑問を持つと言うことは、先ほどの「疑問を持つ力」とも関係性があります。

時には逃げて遠回りすることも、大切なのだということです。

今の境遇に疑問を持ったら、今の環境から少し距離をとってみるといいかもしれません。

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nickも教職から一時離れたことで、シフトの仕事をこなしながら音楽に打ち込める今の生活にたどり着くことができました。

多様性を認める

本書では、アフリカのことわざとして「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」と言う言葉が引用されています。

このことわざについて、ちきりん氏は次のようにコメントしています。

それ、よくわかります、日本企業ってね、日本人男性だけで意思決定をしたがるんです。女も外国人も入れたくない。日本人男性に関しても、仕事第一じゃない奴はダメ。価値観の違う奴は仲間に入れたくない。理由は、そのほうが「早く行けるから」です。同じような価値観の人だけで意思決定すると、摩擦も少なく効率的にさっさと進める。 でも、インド人やら中国人やらシリア人やらが入り始めたら、「早く」は進めない。いちいちめんどくさい。でも、「遠くに行く」には、明らかにそっちのほうがいい。多様性を欠く組織では刺激が少なくて発想が拡がらないし、クローズドな環境って人間関係が固定するので、遠慮や上下関係が生じる。だから「遠くに行く」ためには、オープンで多様性に富んだ組織になることが必須なんです。でもその転換がなかなかできない。早く進むために最適化された組織は、遠くまで進むというレースでは力が発揮できないってことなんですね。

ちきりん、梅原大吾:悩みどころと逃げどころ

主に日本企業やその体質に対する批判をちきりん氏が論じています。

この価値観については、どちらが正しいとは言い切れないとnickは思います。

早く進みたいのか?

あるいは遠くに進みたいのか?

この点をよく考えるべきでしょう。

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この場合でも「本当にこれでいいのか?」と疑問を持つ力が重要になるでしょう。

まとめ

今回のまとめは次のようになります。

 

・学校的価値観とは、成績が高いほど評価される、結果よりも努力した過程の方が評価させるなどの、学校側から押し付けられてきた価値観のことを言う

・実社会においては、学校的価値観が通用しない場面が多々ある

・学校的価値観に染まりすぎないためには、疑問を持つ力、時には逃げる、多様性を認めるなどの方法がある

・特に「疑問を持つ力」はどのような場面においても重要な力となるが、大人の都合で潰してしまいがちである

 

本書は学生の方が読まれる場合と、教職員の方が読まれる場合とで印象が違う本であると思います。

学生さんは、学校の成績だけが価値のあるものではないことを憶えておいてください。

社会では何が評価されるか分かりません。

教員の方々は、成績以外にも多くの価値観があることを知っておいてください。

そして、子供たちの可能性を潰すのはいつだって大人たちであること、憶えておいてください。

本書は電子書籍でも読むことができますので、お好みの形式でご覧になってください。

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( `Д´)/ジャマタ

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