どうも、nickです。
今回は楽器の練習や演奏、指導に取り入れるべき「禅」の思想についてお話しします。
「禅」の効果については、nickが実際に感じたメリットを交えて紹介します。
現在楽器の練習や演奏、指導に息詰まっている方の助けになると思います。
「禅」の思想を取り入れたことによる効果
nickが「禅」の思想を取り入れたことによる効果は、次の3つになります。
- 変な緊張の仕方をしなくなった
- 他人と比較をしなくなった
- 合奏が楽になった
変な緊張の仕方をしなくなった
それまでのnickは「ミスをしたらどうしよう」と思うなど、自分の出す音に対してまだ起こってもいないことをいつも心配しながら本番を向かえていました。
これは禅の言葉で莫妄想(まくもうぞう)と呼ばれる状態になります。
莫妄想とは考えや想いに囚われている状態のことを指しています。
ですが、「禅」の思想に触れたことによって、今は割り切れるようになりました。
まあミスをしても死ぬわけではありませんからね。
他人と比較をしなくなった
以前までのnickは、自分よりも上手いと思う人に対する執着心がありました。
ですが、「他人は他人である」として、他人を意識しなくなったことによって自分に対して意識が向くようになりました。
そのように自分の意識が変わったことによって、自分がどのように上達していくかのみを考えるようになれました。
合奏が楽になった
今までnickは、合奏で演奏することに対して必要以上に神経質になっていました。
自分が出す音に対する他者の評価を気にしすぎていたのです。
ですが、自分にできることにのみ集中するようにしました。
すると「次はこう吹こう」、「今のはどうだったかな?」など自分の演奏に対しての反省が多くなっていきました。
出した音に対して、自分の評価と他者からの評価を切り分けることができるようになったのです。
おかげで、合奏に対して前向きに取り組めるようになりました。
取り入れるべき「禅」の3つの思想
具体的に演奏に取り入れるべき禅の思想は、次の通りです。
- 執着を捨てる
- 快、不快を行き来しない
- 今に集中する
順に説明していきます。
執着を捨てる
1つ目は「執着を捨てる」です。
演奏活動をしていると、つい
「いい音で吹きたい」
「絶対にミスをしない」
などという欲求が生まれてきます。
しかし、これらを意識しすぎてnickは変な緊張が生まれていました。
実は、良いパフォーマンスをするためには、これらのことは意識しないことが1番いいのです。
なぜなら、執着が起こると感情の波(快適、不快)が起きてします。
この波がおこならない、または小さくあることが、禅においては重要になります。
快、不快を行き来しない
2つ目は「快、不快を行き来しない」になります。
こちらの説明は禅と弓道の関係を扱った書籍、「弓と禅」の引用を使って説明します。
射に失敗しても、そのことに腹を立てないようにすべきことは、前から御存じのことです。射がうまく行っても喜ばないことを付け加えなさい。快・不快の間を行き来することから離れなければなりません。ゆったりとした平静さで、まるであなたではなく、他の人がよい射を射たかのように、超然としていることを学ばなければなりません。このところも倦まずに修練しなければなりません。──これが、どんなに重要か計り知れません」
オイゲン・ヘリゲル:弓と禅
この本によると、うまく言ってもいかなくても気にしてはいけないと説かれています。
考えなければならないのは、目の前の音楽だけなのです。
うまくいった、いかなかったというのは、結果に対して執着している証拠なのです。
音楽は常に未来から流れてくるのです。
それでも気持ちに波が生まれたら?
それでも気持ちに波が生まれてしまったら、その波を押さえ込んだりせず、放っておけばいいです。
水面に起きた波を止めようと、いくら手を水面に入れても波は収まりません。
放っておくのが一番なのです。
人の感情も、水面の波と同じです。
起こってしまった感情の波は放っておくことで自然と収まります。
「落ち着こう」などと考えずに、感情の波を乗りこなすことが大事です。
緊張はしてもしないくてもいいのです。
今自分が感じている感情を受け入れることが、感情の波に乗るコツです。
今に集中する
3つ目は「今に集中する」です。
これは単純に、今これから吹かなければならない音のことのみに集中することになります。
禅では過去、未来に対する執着がありません。
ただ目の前のことに集中することに重きを置いています。
「間違えたらどうしよう」と先のことを考えたり、本番中のミス、演奏以外のことについて考えても、目の前の演奏には何の役にも立ちません。
今この瞬間にできることにのみに集中するのです。
そうすることで、いつの間にかミスせずに演奏が終わっていきます。
目の前のことの確実に積み重ねていくことが大切なのです。
どのように「禅」の思想を実行できるようか?
ではどのように「禅」の思想を実行できるようにしていけばいいのでしょうか?
nickがオススメするのは、瞑想で「今」に集中するトレーニングを積んでいくことです。
方法は、坐禅を組んで呼吸にのみ集中するやり方です。
具体的には次のようなやり方です。
- 胡坐をかく
- 目を瞑る
- ゆっくりと呼吸をする
これであとは呼吸することのみに集中するだけです。
ですが、意外とできません。
どうしてもあれこれと考えが浮かんできてしまいます。
ですが、何かが頭の中を巡っても放っておくようにし、呼吸にのみ集中してみてください。
何か1つのことに集中することは、スマホやさまざまな通知に振り回される現代人だからこそ必要なことだとも思います。
耳栓を使うとより深く自分に向かうことができるので、経験者にはオススメです。
瞑想は楽器を必要としないので、場所さえ見つけてしまえばいつでもどこでもできます。
食べる瞑想がコスパ最強?
さらにいうと、瞑想は日常生活の中でも行うことができます。
nickは、黙食による食禅をオススメします。
これは、「目の前の食事を食べることだけに集中する」というやり方になります。
こうすることで、食事の時間が瞑想の時間にもなります。
また、コロナ禍の現在では黙食が推奨されていることから、実施もしやすいかと思います。
食禅は、瞑想の時間がなかなか取れない方におすすめです。
nickは朝食のときにこの食禅を行っています。
このおかげで、とても落ち着いた朝を迎えられています。
まとめ
今回のまとめは、次のようになります。
・禅に思想を取り入れることで演奏のパフォーマンスが上がる
・今に集中することでメンタルの波を乗りこなす
・瞑想で今に集中する訓練をする
今回紹介したある種のメンタルトレーニングは吹奏楽の指導やコーチングにも十分応用できると思います。
自分のパフォーマンスや生徒のパフォーマンスに引っ掛かりを感じたら、禅の思想を取り入れてみてください。
いかがだったでしょうか?
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( `Д´)/ジャマタ
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