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どうも、nickです。
音階の解説3回目になります。
今回は特殊な並びの音階について解説します。
また、簡単なメロディーをこれらの音階に書き直して、どれくらい雰囲気に違いがあるのかを聴き比べて実験してみようと思います。
前回、前々回の内容はこちらからどうぞ。
2回目
1回目
特殊な音階5人衆
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今回紹介する特殊な音階は、次の5種類になります。
- 全音音階
- ジプシー音階
- ヨナ抜き長音階
- ヨナ抜き短音階
- 琉球音階
①全音音階
全音音階は全ての音の間隔が長2度(全音)になるように並べた音階になります。
この音階は掴みどころのない独特の浮遊感が特徴です。
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この音階の使用例として鉄腕アトムのテーマのイントロが有名です。
全音音階は、高さを変えても上と下の2通りの全音音階しか作ることができません。(移調の限られた旋法)
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②ジプシー音階
次に紹介するのはジプシー音階です。
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どことなくエキゾチックな雰囲気がするのが特徴です。
③ヨナ抜き長音階
ここからは日本の伝統的な音階になります。
まずはヨナ抜き長音階になります。
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こちらは5つの音から成る音階となっていて、明るい和風の音階になります。
④ヨナ抜き短音階
次に、ヨナ抜き短音階になります。
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こちらも5つの音から成る音階ですが、ヨナ抜き長音階と比べるとより和風の色が濃くなっているかと思います。
⑤琉球音階
最後に紹介するのは琉球音階です。
その名の通り、沖縄の民謡でよく使われる音階になります。
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沖縄の青い海、サンゴ礁、シーサーが目に浮かんできますね。
なお、③〜⑤の音階は5つの音から成る音階なので、五音音階(ペンタトニック)とも呼ばれます。
![nick hosa](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_150,h_150/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0564-150x150.jpeg)
五音音階はなぜかアジアの民族音楽に多いそうです。
かえるのうたを様々な音階にカエルと?
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それでは、今まで紹介してきた音階の聴き比べをしようと思います。
みなさんがよく知っている「かえるのうた」をそれぞれの音階に書きかえ、聴き比べをしていきます。
結論からいうと、音階の種類を変えると、歌っているかえるの種類が変わっていきます。
普段通りのかえるのうた(長音階)
カエルのうたの楽譜は次のようになっています。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_780,h_86/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2021/06/長音階版.png)
普段聞くカエルのうたは長音階になります。
この楽譜を、別の音階にかえて比較していきます。
短音階にすると
カエルのうたを短音階にすると次のように楽譜が変わります。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_780,h_89/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2021/06/短音階ばn-1.png)
カエルの歌っている歌が、少し悲しげになったように聴こえるのではないでしょうか?
ジプシー音階にすると
ジプシー音階にすると、次のような楽譜になります。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_780,h_94/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2021/06/アラビアばん.png)
こんどは、カエルが中東風に変化しました。
全音音階にすると
全音音階にすると、次のような楽譜になります。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1230,h_128/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2021/06/全音音階ばん.png)
カエルが別の生き物?に変化しましたね。
ヨナ抜き長音階
ヨナ抜き長音階にすると、次のような楽譜になります。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1396,h_150/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2021/06/ヨナ抜き長.png)
歌っているカエルが和風(中華風にも聴こえる?)になりました。
ヨナ抜き短音階
ヨナ抜き短音階にすると、次のような楽譜になります。
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より「和」の色合いの濃いカエルになりました。
琉球音階
最後に、琉球音階にすると次のようになります。
![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1360,h_144/https://nick-hosablog.com/wp-content/uploads/2021/06/琉球音階.png)
こんどはカエルからシーサーに変わりました。
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通して聴いてみると、7通りのカエルがいたのではないかと思います。
つまり、選択する音階によってメロディーの雰囲気が変わるということなのです。
作曲家の方々は、このような雰囲気の違いを使って曲を作曲をしているということを覚えておいてください。
まとめ
今回のまとめは次のようになります。
・長音階や短音階以外にも特殊な音階がある
・特殊な音階たちは、それぞれ強い個性を持っている
・5つの音から成る音階を五音音階と呼び、アジア諸国の民族音楽で多く使われている
・同じメロディーでも、使う音階を変えることで雰囲気をガラッとカエルことができる
音階ごとに比較して聴いてみると、選んだ音階によって雰囲気がだいぶ変わることが分かると思います。
また、特殊な音階は今回紹介したもの以外にもたくさんあります。
自分の好みの音階を探すのも、面白いかもしれませんね。
次回は調性について解説いたします。
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※他の音楽理論の解説についてはこちらからどうぞ
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