【中高生のための音楽理論】元音楽教員が解説するよくわかる和音の判別方法の話(#、♭編)

和音
nick hosa
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どうも、nickです。

中高生のための音楽理論、和音の第3回となります。

今回は#、♭がついた場合の和音の判別方法について解説していきます。

その1、2をご覧になっていない方は、こちらからどうぞ。

#、♭がついた和音の判別方法

次の楽譜のように#、♭がついた音がある場合、どのように和音を判別すればいいでしょう?

「レ」に#がついています。

#や♭がついた音が出てきた場合は、次のような手順で和音を調べていきます。

  1. #、♭がないものとして音程を調べる
  2. #、♭がつくと音程がどう変化するのかを調べる
  3. 1と2から、4種類のどの和音であるかを見極める

#、♭がないものとして音程を調べる

まずは#がないものとして、それぞれの音程を調べていきます。

#がないものとすると、各音名の音程は次のようになります。

各情報はこの通り

#、♭がつくと音程がどう変化するのかを調べる

次に、#を戻していきます。

レに#がついていましたので、シとレ#の音程について考えていきます。

3度音程の呼び名が変わっていく様子を図にまとめると、次のようになります。

音程の変化と3度音程のまとめ

上の図を参考に考えていくと、シ、レの短3度が長3度に変わることがわかります。

短3度が広くなり、長3度になる。
nick hosa
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和音の話では、3度音程の変化がわかっていれば大丈夫です。

音程の変化について詳しくはこちらの記事からどうぞ。

1と2から、4種類のどの和音であるかを見極める

1と2をまとめると次のようになります。

下も上も長3度になります。

4種類の和音は次のようにまとめられます。

前回の記事より抜粋

下も上も長3度になる和音は増三和音になります。

よって、「ソ、シ、レ#」の三和音は増三和音であることがわかります。

答えは増三和音となる。

例題あれこれ

1問解いただけではピンとこないと思いますので、例題を2つ用意しました。

先ほどの順番に沿って解読してみます。

例題1

例題として次の和音を解読してみましょう。

真ん中の音に♭が付いた場合。

まずは♭がないものとして考えます。

♭がないとこのようになります。

次に、真ん中のラの音に♭をつけて考えます。

ここでは根音と第3音第3音と第5音とに分けて考えていきます。

ファとラ♭の音程は、狭くなるので短3度になります。

長3度が狭くなり、短3度に変わる。

ラ♭とドで見ると、広くなるので長3度になります。

この場合は短3度が広くなり、長3度となる。

したがって、ファ、ラ♭、ドは短三和音となります。

下が短3度、上が長3度となるので短三和音であることがわかる。

例題2

では次の場合はどうなるでしょうか?

♭が2つ付いています。

まずは♭がないものとして考えると、次のようになります。

下も上も短3度である。 

次に、下のシと真ん中のレの音に♭をつけて考えます。

例題1の時と同じように、根音と第3音、第3音と第5音とに分けて考えていきます。

シ♭とレ♭はどちらも下がるため、幅が変わりません。

そのため、音程は短3度のままとなります。

どちらも#または♭が付く場合は、幅が変わりませんでした。

レ♭とファは広くなるため、長3度に変わります。

広くなって長3度に変わる。

したがって、シ♭、レ♭、ファは短三和音になります。

下が短3度、上がた短3度なので短三和音である。

まとめ

今回のまとめは次のようになります。

 

・まずは#、♭を無視して考える

・根音と第3音、第3音と第5音とに分けて音程を考えていく

・最後に、4種類のどの和音に当てはまるかを見極める

 

音程の時と同様に、#や♭が絡んでくるとややこしくなってきます。

問題を解くときや、楽譜を解読するときは「パズルを解く」くらいの気持ちで望んでみてください。

そのほうが気持ちが楽です(´Д`)

次回は違った配置の和音の判別方法について解説いたします。


nick hosa
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( `Д´)/ジャマタ

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